エクセルと連携してみよう(応用編) | ▲戻る |
エクセルと連携する時のコツや小技を、事例を交えてご紹介
「エクセルと連携してみよう(基本編)」では、基本的なエクセルとの連携方法をご紹介しました。
このページでは、エクセルと連携する時のコツや小技を、事例を交えてご紹介します。
エクセルアドインの関数の実行を制限する | ▲戻る |
見せたいものだけを見せ、見せたくないものを隠す。
作成した算式ファイルを他人に渡す状況を考えてみます。特に、顧客に納品する場合などには、次のような要望が出てくるのではないでしょうか。
- 他人に算式ファイルを編集されたくない。
- 計算途中の変数の値を、エクセル連携を使って見られたくない。
- 見せたいのは、一番最後の答えの数値だけで、あとは隠したい。
- 極秘資料なので、何も見せたくない。
これらを順番に解決していきます。
他人に算式ファイルを編集されたくない。
他人に算式ファイルを編集されないようにするには、算式ファイルにパスワードを設定してロックします。
ロックした算式ファイルは、正しいパスワードを入力しない限りカルクノートで開けなくなり、セキュリティが保たれます。
※詳しくは、「算式ファイルをパスワードでロックする方法」をご覧ください。
計算途中の変数の値を、エクセル連携を使って見られたくない。
計算途中の変数の数値を見られたくない場合には、カルクノート エクセルアドインの関数「calcnoteans」の実行を制限する設定を行います。
※関数「calcnoteans」は、算式ファイル内に記述されている変数の中の一つを指定し、その答えを数値として取得できる関数です。 詳しくは「エクセルと連携してみよう(基本編)」をご覧ください。
メニュー「ツール」→「データファイルごとの設定」→「セキュリティ」タブ選択。
関数 CalcNoteAns を実行する事を 許可しない にチェックをして、OKボタンをクリック。

■関数 CalcNoteDsp は実行できるように許可しておきましょう。(カルクノート)
最後にこの算式ファイルをパスワードでロックして、設定は完了です。

■個人の点数は見られたくありません。(カルクノート)

■正しく関数の実行が制限されています。(エクセル)
見せたいのは、一番最後の答えの数値だけで、あとは隠したい。
関数「calcnoteans」は使いたいけど、公開したい変数は一つだけであとは隠したいという場合には、関数「calcnoteans」の実行を一部だけ許可する設定を行います。
メニュー「ツール」→「データファイルごとの設定」→「セキュリティ」タブ選択。
関数 CalcNoteAns を実行する事を 一部許可する にチェック入れる。

一部許可する変数名を入力してOKボタンをクリック。

■「平均」という変数のみ公開できるように設定しました。(カルクノート)
最後にこの算式ファイルをパスワードでロックして、設定は完了です。

■個人の点数は見られたくありません。(カルクノート)

■変数名が「平均」の時だけ、実行可能です。(エクセル)
一部許可する変数名には、スペース区切りで複数の変数を設定できます。

一部許可する変数名には、ワイルドカードを使用する事ができます。

例:青* ←「青」で始まる変数名を全て許可する。例:*山 ←「山」で終了する変数名を全て許可する。
例:青*山 ←「青」で始まり、「山」で終了する変数名を全て許可する。
おすすめ設定

例:public* ←「public」で始まる変数名を全て許可する。※許可する予定の変数名の頭には必ずpublicを付ける約束にしておけば、許可する変数と許可しない変数を一つ一つ吟味する必要がなくなります。
極秘資料なので、何も見せたくない。
エクセルからのアクセスを全部拒否したい場合には、次のように設定します。
メニュー「ツール」→「データファイルごとの設定」→「セキュリティ」タブ選択。
関数 CalcNoteDsp を実行する事を 許可しない にチェックを入れる。
関数 CalcNoteAns を実行する事を 許可しない にチェックを入れる。
OKボタンクリック。

最後にこの算式ファイルをパスワードでロックして、設定は完了です。
算式ファイル一覧表を作成し、ポータルとして利用する | ▲戻る |
「ポータル」とは、玄関や入り口という意味。
「ポータル」とは、玄関や入り口という意味で、インターネットでは様々なコンテンツを有する巨大なサイトの事を「ポータルサイト」と言ったりします。 カルクノートで作成した算式ファイルを取りまとめる算式ファイル一覧表を作成して、ポータルとして利用してみましょう。
ポータルとして利用するメリット
・算式ファイルをいちいち開かなくても、中身がひと目で把握できる。
・算式ファイルの格納フォルダの違いを意識せずに、すばやく管理が行える。
・目的の算式ファイルをカルクノートでダイレクト起動できるので、変更が簡単。
算式ファイル一覧表を作ってみよう
一例として、算式サンプルいろいろからダウンロードした算式サンプルファイルの一覧表を作ってみました。

■算式の入力にエラーがないかどうか、一括してチェックできます。(エクセル)
算式ファイル一覧表の作り方は簡単です。
手順1. エクセルファイルを一つ新規作成します。
手順2. 算式ファイルの情報をB列に記述します。
手順3. エクセルアドイン関数「calcnotedsp」を用いてC列に中身を表示させます。
手順4. 手順3を、手順2で記述した算式ファイルの分だけ繰り返して完了。
※エクセルアドイン関数「calcnotedsp」の使い方は、「エクセルと連携してみよう(基本編)」をご覧ください。
算式ファイルのダイレクト起動
開きたい算式ファイルの「内容」を選択して右クリック→「カルクノート起動」を選択。

■算式を変更し終えたら、セルの再計算を忘れずに行いましょう。(エクセル)
※セルの再計算の方法は、「エクセルと連携してみよう(基本編)」をご覧ください。
エクセルで10進数演算を実現!? | ▲戻る |
「高精度モード(日常計算用 10進数演算)」を有効活用する。
 エクセルで計算を行うと、思わぬ誤差が発生することがあります。これはエクセルが「2進数浮動小数点演算」という、私たちが普段使用している「10進数演算」とは違った演算方法を行っているからです。
「2進数浮動小数点演算」はパソコンにとってとても都合が良く、「10進数演算」よりも優れた面をたくさん持っているのですが、私たち人間にとっては、思わぬ誤差の発生という有り難くない面も持っています。
 この事から、エクセルで計算を行うときは、誤差が発生するかもしれないという事を常に頭に置いておかなくてはなりません。
誤差の発生が容認できないときには、セルの書式設定 や 丸め関数の設置などの方法で誤差の発生を抑えこむようにしますが、それは少し手間のかかる作業です。
 カルクノートは「10進数演算」と「2進数浮動小数点演算」の演算方法の選択が行えますので、「10進数演算」で計算した結果をエクセルに渡す事によって、こうした事を考えなくても済むので便利です。
詳しくは「演算精度について」をご覧ください。
